あたまを石畳にすりつけて感謝するしかなかったんだ/秋葉竹
 
わたくしが聞かせて頂きます。
聞かせて頂くだけなので、
あまり意味はなく、
それでは、生きいく上で
なにが正しいのかの答えにも
迷ってしまいますよ、ね?
これからいっしょに
考えていきません?」

それがきこえたのか、
凍えた人は
依存心は捨てますと反省しながら、
「…………はい、お願いいたします」
ちいさな声でそう告げた。

しばらくすると
けもののような、
かすれた嗚咽が聞こえた。

姫さまは
なにも聞こえないのか、
「今夜はもう眠りましょうか、
ねえ、眠ってしまいましょう?」
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