昔の、話(愛のテーマ/虹村 凌
の中で、生き続ける。他の誰も知らない。
幸い、俺は彼女を殺す事も無く、俺達は終わった。
彼女は俺の知りたい部分を全て知り、満足して、飽きたのだった。
そこに、彼女は愛を持っていたのか、俺は知らない。
ただ、俺は彼女を何よりも愛していた事は事実だ。
友達は、俺を見捨てる事なく、俺の周りにいてくれた。
その女と、男は、俺達を捨て、二人だけになった。
これ以降、俺は誰かをこれ程好きになった事は無い。
最高の愛情表現とは、殺す事だ。「愛している」と言わない事でもある。
そう思っている。
俺がその女を殺したとしたら、その女は、俺の中で永遠に生きる。
「愛している」と言う事は
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