やさしい/秋葉竹
 
あのときわからなかった あなたの嘘
いまならわかる やさしすぎたね

ブルージーで でもねっこは明るい音楽は
いちにちの もう忘れたい辛い疲れを 慰め
いつもの シロとクロの夜のけん盤を
やさしいあなたはどんな静かな夜だって
生きてるよろこびをかみしめて弾いてたね

この酒場の
裏の壊れかけの危険な階段に住む猫は
屋根がまぶしいほどの満月の夜空を眺め
降りそそぐ月光をあびると
いつだって
仲良くケンカするネズミを追う勢いで
けたたましく屋上に駆け上がり月に向かって
真っ直ぐなジャズの魂を歌い上げる

月に一度きりの お祭りさってね

あたし
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