復興/葉leaf
 
区切られ、さらに宅地、田地、畑など用途によってそのうわべの形状は様々だった。様々な種類の土地が文様のように配置され、そこに行政の復旧のための事業が複雑に入り込んでいる。陸地は一枚の複雑な土地の織物だった。その織物の上を無数のダンプが土砂などを運んでいく。

タクシーの運転手たちは死んだはずの人々を当然に客として遇した。死者たちは生きた衣をまとい我々を訪れ、我々は死者たちの言葉と包み合った。死者は穢れていず聖なる存在でもない。我々を堅く構成する隣人であり現在である。若い娘であったり老いた夫であったり、死者はまだ詳細な命を保っている。死者は前触れもなく我々に呼び掛け、その呼応が我々を組み替え続ける
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