許されない名前を持つ、それはあらゆるドアが開く通行手形『生の証』/狩心
睡眠
一時的に魂の居場所に戻れる時間
目覚めなくてもいいと心に強く思うのに
目覚めてしまう
記憶が発動して僕に声をかける
お前は存在している
何をやるべきか分かっているな?
分かっている
分かっているけれど
それがとても辛い
目覚める必要も
存在する必要もなかった
僕の心はそう思っても
魂はそれを許さない
何度も説得しているのに聞き入れてくれない
何度も何度も生まれ変わってしまう
引継ぎで疲れてしまう前に
僕の心と体は 魂の居場所を突き止めて 破壊し
この世界から切り離されて 独立しようとして
許されずに抹消されるだろう
帰るべ
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