風の化石 1P/10P/翼がはえた猫
 
ところへと

還っていく

白い砂は渦を描き

深く、深く、潜り続けた

 サ
 ラ
 リ

燃え続けた白い砂は

薄れいく残り火で

軌跡を描き

流れていく

それはまるで

暗闇に浮かんで消えた

銀の渦巻き

暗く、冷たいところへと帰るのは

それが安らぎだと知っているから

深く、深く、潜り続ける

煌めきは涙のように

サハラに沈んだ



【渇きの水】


陽炎が大地の揮発を促している

熔けて、空へと旅たち

空中で再構成されて

空に浮かぶ大陸へとなる

流動する大地

個体であ
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