語る死す、語る生まれる/kaz.
 
まで」


(友達といえば、ぼくの知り合いはいつも裸だった。見ていて恥ずかしい顔をしていた。少しも隠そうとしない裸の顔。言ってごらん。「踵を返し、踏み込んだところから腰を返して蹴れ」って。ほうら、地面に奴の鼻の跡が残ったろう……。)

「あそこに芽があった」
「目が合ったときには」
「まぶたが閉じていた」
「開いたときには」
「芽はなくなっていた」
「手のひらの中に」
「あったはずのものは」
「掻き消されていた」
「光のようだ」
「あることがわからない」
「手をかざしてみれば」
「真っ赤に流れるぼくらの血潮」


地面には足跡が続き、そこから草が生え、生えては
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