語る死す、語る生まれる/kaz.
 

「とっかえとっかえして」
「ハイエナが逃げ出す」
「逃げ出すことからも逃げ出す」
「おかげで、ぼくはいつも……」
「秋の隣にいる」
「夏の隣に」
「いいや、秋の傍にいる」
「孤独と飢えの季節に口付けされる」
「じゃあ、キスをしたのは?」
「冬」
「春」
「秋」
「くの一」
「さくら」
「それとも、かおり?」

「ハイエナが、答えを漁っていく」
「明後日いく」
「と言い残した日に」
「彼女はいなくなり」
「いなくなり、と書き残した日に」
「戻ってくる」
「きっと、キスするんでしょう」
「好きなんでしょう」
「でも明後日にしよう」
「今日はここまで
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