創作童話詩/水菜
 
した
雲がひとつも無い晩のこと
ほの白く照らされる羽虫の大群は
上へ上へとのぼっていきました

倉庫の片隅に眠っていた古びたオイルランプを照らしたくなったのは
妙に今日があの日に似ていたからでございます

そっとランプを照らしたところ
小さな羽虫の大群がランプの周りへ寄ってまいりました

しゅーしゅーしゅー
羽虫は大量に集まってまいります
何処からか鹿の鳴き声がした気が致しました

ぼんやり照らされたほの明るい光の中で羽虫が舞っておりました
     



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   『白百合ノ花』





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