判らないものがおまえを生かしている/ホロウ・シカエルボク
やってくるのを待っているのかい、もしそうだとしたら、どんな意味合いで、どんな理由でそうして待っているのかい、拒むためかい、それとも受け入れるためかい、ええ、どんな理由でそうして待っているんだい、待っていることに果たして、理由は必要だと思うかい…そうだな、もしかしたら必要のないものなのかもしれないな、待つと決めたら待っていればいいんだ、それだけのことかもしれないな―そこになにかしらの思惑があったとしたら、きっとおまえは裏切られるだろう、思惑というのは得てしてそういうものだ―おまえの頭の中では寝床に入る前に聴いていた音楽が流れている、音楽が終わった夜に、おまえは眠りにつくだろう、だけどそれはまだ先の話
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