判らないものがおまえを生かしている/ホロウ・シカエルボク
 
ろできっと返信はないだろうけど…そもそも彼らになにかを発することが可能なのかさえ微妙なところだろう―なあ、いつまでそうして目を開けているつもりなのかね?明日も早いだろうに?―もちろんおまえ自身にもそうしたことは充分よく判っている、誰に言われることもない話だ、だけどおまえはそうして目を見開いたまま横たわっている、まるで死体の真似事をしているみたいにだ―おまえは時々そうして寝床の中で、夜というものを死のように感じてきた、寝小便を垂れていたころからだ、寝床の中で見上げる天井の暗がりがグラデーションをわずかに変えるとき、そんな景色の中でウトウトして、現実と夢の境界があやふやになるとき、おまえはいつでもこの
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