そのとき初めてその色を知るだろう(静かに語りかけるような音とともに)/ホロウ・シカエルボク
た心臓は再び口やかましく伸縮を繰り返し、全身を巡る血液は体温を表現する、それが筋肉に伝道していく―あとは呼吸だ、呼吸を思い出すんだ、すべてが連動しなければリカバリとは言えない、ハードがいかれてしまわない限りそれは繰り返すことが出来るんだ、回復までの時間は多少かかるようにはなるかもしれないけどな…目を大げさに開いたり閉じたりして動作を確かめる、本当にエネルギーがみなぎる瞬間には身体が溶けるような恍惚がある、俺はいつでもそんなものの虜になっているのが好きなんだ、生きながら葬られ…なんて、黴の生えたフレーズを使ったりはしないけどね―オーオー、煩いくらいの白色を放つ蛍光灯に照らされて、オブジェが床に深い森
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)