そうしてこれはまるで降り積もらない火山灰のように/ホロウ・シカエルボク
 
えたり
まったくお笑い草だぜ
寄道ばかりに精を出しやがる


雨がトタン壁で跳ねるから
リズムがおかしくなっちまう
だからポーズを押したままにしてるんだ
欲しいリズムでなければ意味はないからね
それならばノイズの方が
ノイズの方がずっと心地いいとしたもんだ


同じ山の夢を
今年のうちに二回見た
それは実家の裏にある山だが
サイズがまるで違っていた
二度とも真夜中で
あまりいい天気じゃなくって
俺は実家に遠い方の坂道からその山を上っていた
熱のない溶岩が
左官工によって薄く
引き伸ばされたような空の色だった
俺は上って、その山を上って
頂上付近にある
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