婚姻/オダカズヒコ
める
その存在には
逆らえない魅力と強さが備わっており
磁力の様な
不思議な力によってコントロールされていく
二人の行き先は
風だけが知っている
などと
うそぶいてみたいところだが
本当のところ
二人には同じ未来が見えてるような
気がするんだ
白い砂浜を
二人で歩いた
裸足の足跡が点々と続いていく
人生には秘密めいたものがあると
ぼくは思うのだ
そしてその多くの要素を
ぼくは女たちから貰った
それは勇気だったり
時には裏切りだったり
絶望だったり
少し
踊りの列から
はみ出した
よろめく女を
抱きしめる
神様
違うんだ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)