婚姻/オダカズヒコ
 
める

その存在には
逆らえない魅力と強さが備わっており
磁力の様な
不思議な力によってコントロールされていく
二人の行き先は
風だけが知っている
などと
うそぶいてみたいところだが

本当のところ
二人には同じ未来が見えてるような
気がするんだ
白い砂浜を
二人で歩いた
裸足の足跡が点々と続いていく

人生には秘密めいたものがあると
ぼくは思うのだ
そしてその多くの要素を
ぼくは女たちから貰った
それは勇気だったり
時には裏切りだったり
絶望だったり

少し
踊りの列から
はみ出した
よろめく女を
抱きしめる

神様
違うんだ

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