都会の空は狭いってよく聞くけど、案外そうでもなかった。/少年(しょーや)
イモノハ、コッチヤデー!」
俺には黒人の親戚はいない。いない。いない……はず。
せっかくだし一着だけでも服を買ってみようかと入ってみたジーンズのお店。
目の前にある商品の値段を見て驚いた。桁が一つ多いだろう。
他にもいくつか店に入ってはこっそり値札を漁ってみたが、とても手が出るものではなかった。
こちとら2000円のTシャツでもまだ高いと思う田舎モンだ!!
アメリカ村のビレバン単独店で時間を潰し、さていよいよ舞台の時間が迫る。
きた道を戻り、ブリーゼタワーに向かう。
そこでまた目にした光景は、さっきのホームレス風のおっさんと仲良さげに話していたガードマンと同じ制服を着た高齢のガ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)