im leaving/
 
空港まで走る車の中続く沈黙
ひとつの出会いが死ぬ前に
二人は同じ走馬灯を見る
カーステレオから流れる二人で聞いた曲
知らぬ間にエンディング曲へと変わってる
最初の出会いを覚えてる
エレベーターのない安宿
上の階へ重いキャリーを引きずる僕のもとへ歩み寄る君
赤の他人同士がひょんなことから もつれ合い 物語となって転がっていく
きっとそんな物語がこの世界にはたくさんある
車のトランクから荷物を引っ張りだして
チェック イン  カウンターまで運ぶ
身が軽くなると余計に落ち着かなくなって
お互いの顔を見合って笑う
背もたれのないソファーに座ってチケットを眺める
時計の針が搭乗
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