im leaving/
 
搭乗時間へ近づいていく
この時間が嫌いだと独り言のように呟くと
君が僕の髪を撫でる
かろうじで 保っていた感情は君のその所作で
最後の一個支えになっていたブロックを抜かれたジェンガーのように大きく音を立てて崩れる
そのまま寄りかかると君の感情も崩れて二人泣きじゃくる
飛行機の行き先を告げる 電光掲示板の画面が何度もめぐって
その時がやってくる
背中を押されて搭乗ゲートをくぐる
座席につくと名前も知らない人が僕の横の座る
離陸する車輪
大切な思い出まで離れてしまわないように左胸のシャツを鷲掴みして
君を想ってる
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