十代の腐臭/うみこ
 

地面に
突っ立ってるやつを
引っこ抜いて背負って歩いてる
キリストみたく
裸足ではなく
汚れたスニーカーで
登坂する
砂利道
アスファルト
コンクリート



爪を切った
少しずつ
爪切りがあった
兄の
灰皿の横に
ごめんな母さん
僕は立ち直るから
きっと立ち直るから、


誰かの十字架が
倒れてた


僕のものは
僕が背負うべきものだから
分けてあげられないよ
ごめんね
それはつまり
僕は
僕の十字架を背負うので精一杯だから
君のこと
起こしてあげられないってことなんだ
ごめんね
ごめんね
ごめんね、



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