きみに寄せる詩群/山中 烏流
きみ
つまみ上げては
戻したり
放り投げたりして、遊ぶ
*
きみとわたしは
本当に
隅々まで違う形をしている
重なり合いたい時もあれば
近付く指をへし折りたいときもある
きみを愛している
たまに
どうしようもなくなりながら
きみを、愛している
2.
きみが
わたしの名前を呼ぶとき
ごく稀に
わたし以外の誰かが
顔を覗かせる
きみは気付いていないし
わたしが気付くのは
何もかも
過ぎ去ってしまったあとだから
どうしようもない
うん、そう、へえ
この三言を器用に使い分けて
彼女はかくれんぼをしている
いじわ
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