きれえごと/虹村 凌
 
嫌悪感を抱いた。
しかし、同時に、俺は何をしてるか知らないし、一瞬同じ事も考えた。
そんな自分は、とても、小さな人間である。

おなじ野郎が、滑舌の悪い友人に、こう言った事がある。
「オメーよォ、何言ってるかわかんねぇよ。パラリンピック行って来い」
瞬間にケリをくれてやった。何でこんな奴が、高校生やってるんだ。
生理的に、嫌悪感を抱く、その発言。
だがしかし、俺は障害者でも無いし、親族にいる訳でもない。
そう教えられただけなのだ。差別しちゃいけねぇって。
「平等なんだよ」って教えられたのだ。実物なんて見た事無ぇのに!!

妹の学校には、学年にひとつ、障害者だけのクラスがあっ
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