ウサギの階段/竹森
生活はカレーライスの朝食から始まる。ピーナッツを空に打ち上げては、落ちてくるのを口を開けて待つ。一度でもやり直してしまったら、もう、永遠に失われてしまう、いつまでも始まらないものも、ある。と信じるあなたが、六十回目の高校生活を終え。
「早くこの夜の定義を!」
あなたは中学生だった。あなたは高校生だった。あなたは野菜を食べては笑った。あなたは普段着をいつか普段着と呼ぶ為にではなく着ていた。あなたは穴があったら入った。あなたは穴があったら突っ込んだ。時としてあなた自身が穴だった。青春は何度でも訪れる、を、実行したあなただから、恥ずかしがってそれを隠す。それ、というのはカレーライスの匂いのこ
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