休暇の日には/葉leaf
 
で来たい。人と人との言葉のやりとりは、いつでも本当のことから逃げようとするから。大事なことを言いたくても、相手との距離を壊したくないし、相手とはもう会えなかったりするから。僕の心のほんとう、僕の心の裸のまま、その重さを、海の莫大な容積に莫大に増幅させて貯蔵しておきたいのだ。いつか僕が年老いて再びその浜辺に立ったとき、僕の誰にも届かなかった言葉が海からそのまま返されて、僕がすべてを思い出し人生の孤独に泣き崩れるように。

休暇の日には旅行に行きたい。遠くの国へ行き、見慣れぬ景色と風物の中、名所名跡を巡って歩きたい。僕がもう一度内側から生まれ変わるように、人生がひととき瞬間ばかりで構成されるように
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