詩のレシピ(改)/hadukino
II.
受信アラームは風鈴の音
胸中ではとっくの昔に既読になっている
寂しさを抱えているのは
そう感じているほうで
とっくに行先を見つけているかもしれない
だからさよならとていねいに書いた
ハッピー・バースデー
満面の笑みを咲かせて
甘い匂いが広がる日
両親と祝った日
友達と祝った日
仲間と祝った日
貴方と祝った日
子供と祝った日
孫と祝った日
去年も祝った日
今年も祝う日
来年も
その先も
ケーキを平らげる量は
随分減ったけどね
EX III.
小さな球の中で降らせる雪は
どこにもいけないことを嘆くのか
いつまでも形あること
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