海への過程β/无
らないでよ
アタシを貪っている時よりも
シラケて煙草を吸っている時の
冷酷な眼のアナタが好きだった
変形する好意(行為だけに)
濁った頭をクリアにするアルコール
懐かしい夕暮れが歪んでいく
この音楽が終わったら終劇
アナタの髭剃り跡に耐えられないの
賞味期限が切れた者の哀しみにようこそ
汚染された海に沈んでいくアナタを
静かに見送る夢を見た日
そこから
すべてが解れはじめた
今夜も眠れない基地の街
酔った海兵隊員たちが
太った紳士を指差して叫ぶ
「ハンプティ・ダンプティ!」
すべて元には戻らないのよ
手遅れのゲバルト
でもね
何もかも取り戻せるはず
逃げ
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