海への過程β/
 
逃げるようにしてノイズから遠ざかる
最初から三台目のタクシーを拾って
これから夜の海を見に行くんだ
愚劣さから物凄い勢いで遠ざかるために
アタシの人生はパパに狂わされた
二匹のケダモノが写る家族写真
知恵なんてつかなきゃ良かった
そ   れ   で   も
勝ち目のない復讐は死ぬまで続く
絶対にアタシの代で終わらせてやる
カイオーテのように笑いながら
白い歯が零れる海に突き立てる中指
そして遠い夜明けを待ちながら
呆けた顔で焚き火に焼べ続けるの

えいえんを



※以前に『もとこ』名義で別の詩投稿サイトへ投稿したものです。
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