電脳と死の雨/hahen
、多分循環機能としては悪くないんじゃないかと思う。どうやら親父さんは自らの持っているブログにアップする記事を入力しているようだったから、代わりに自分に打たせてくれないかとぼくはお願いしてみた。親父さんの言う通りの記事文面をぼくが入力する。ぼくが入力した記事が、親父さんの入力された記事としてインターネットユーザーに閲覧される。ほんとうはぼくが書いたものなのに、ぼくの痕跡は読み取ってもらえない。ベースを演奏できるようになりたいとその時思った。そうすればぼくが死んでもぼくはぼくの友人として生きることが可能なのではないかと思ったんだ。でもそれは誰に言われなくてもわかってる、無理なんだって。ぼくは死ぬ。そし
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