伝説を撃つランチャー/ゴースト(無月野青馬)
年前にも2000年前にも2年後にも20年後にも
空から
絹の帯を延ばしている
夢か幻か
空に光る月や星
人には
月や星にしか託せない何かがある
月と星々が
校舎を、公園を、駐輪場を照らす
文学館を、児童館を照らす
鍵は野晒しになっている
「僕」は
自分で作り上げた
自分だけの、この神話を持っているから
絶対に鍵を受け入れないつもりだった
他の子達が餌食にならないように
「僕」は
町中を廻って鍵を1つ1つ拾った
そうして集めた鍵で
「僕」の子供部屋は足の踏み場もなかった
誰にも入り込めない鍵は
夜な夜な奇声を上げて
「僕」の両親を悩ませた
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