伝説を撃つランチャー/ゴースト(無月野青馬)
た
やがて
当然の帰結として
鍵は「僕」の半身に寄生した
そして
当然の帰結として
鍵は「僕」の脳内に寄宿した
物事の当然の帰結として
そうなったけれど
夢か幻か
空に光る月や星を見ると
「僕」にもまだ
月や星にしか託せない何かがあることが分かってきた
社会人の離合集散を眺めながら
「僕」にはまだ
乗っ取られていない半身が残っていることに気付いた
人の離合集散を眺めて、初めて
半身が乗っ取られていないことの重大性に気付けた
そして
そう気付けた時から
空から延びてくる
絹の帯を滑って降りてくる鍵の雨の伝説、鍵降りの日を
抹殺しなくてはなら
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