ワールドエンブリヲ/ゴースト(無月野青馬)
った
「私」は
自分を普通のニンゲンだと思っていた
けれど
自分でそう思っているだけで
母親以外に「あなたは普通ですよ」と言われたことはなかったので
若干、不安があった
「私」は
パン職人になりたいと思っていた
「私」には行きつけのパン屋があったが
「私」は、昨日、その行きつけのパン屋で
不気味なパンを見ていた
「私」は
不気味なパンを見た時
このパンを作った人はどんな気持ちでパンを作ったのかまったく分からなかった
その前に
「私」は
一昨日死んだ「猫」についても
勉強不足で分からないことが多かった
「私」の
不安は酵母のように膨らん
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