あのころ/にゃんしー
あのころぼくらが見ていた夢は
赤いへんなヒゲのおっさんにたくされていて
あのころぼくらが感じてた不自由は
深い城の奥で助けを求めていた
歩くこと、それ自体が困難
痛んだブーツの底が泣いてる
ツナギはすっかり汗くさいのに
もう走れませんなんて言わない
頭をぶつけて稼いだお金
こうらを転がしけちらす敵たち
最後にいきつく祝福のフラッグ
けど先はまだ長く続くから
セピア色の空の下
16色の物語
プラスチックの思い出
ツーコンマイクで「がんばれ」
あのころぼくらが見ていた夢は
赤いへんなヒゲのおっさんにたくされていて
あのころぼくらが感じてた不自由は
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