風/葉leaf
 
求めている手が鳴り響く
その音が始まる前の凍結した国で
欠落は欠落として満ち足りていた
土の表面は華やかに彩られ
予言はいくつもの囲いを検索していた

鳴り響く手に初めて巻き付いた風は
音を運んでいく途中で手を裏切った
手は崩れて古い風となり
壊れた音をかき集めて新しい音を作った
長くて重くて沈んだ朝の引き際のことだった

鳴り響く手を突風がどこまでもさらっていった
手は指を分解しては突風にその組織を与え続けた
手と風との贈与と信頼の輪がなぜ可能だったか
その問いに焼かれながら
手は突風が裏切ることをいつまでも信じ続けた
だがその前に手は突風からはぐれてしまった
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