200円のコノテーション/飯沼ふるい
 
うな時間が
カッフェーの、椅子の陰間で怯えている
眠たい震え

ようやく目を開く
私の詩文が始まる為に
コーヒーと、ハムのサンドイッチを頼む
ほどなくして
ウエイターは
コーヒーと、ゆで卵を運んでくる
文字は予約されていないから
間違えたのはどちらでもない

「この街に晒された透明の密度を女の手首が掻き分ける
 柔らかい仕草の間にも
 この銀河は不断に柩を産み続けているのだから
 反省と土塊にたいして差異はないのだ」

ウエイターは気違いを見る目で
「だ」という濁音で淀んだ私を見る

はっきり言っておく
語彙に埋まっていこうとする
この詩文は
サボタ
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