手紙/笠原 秋人
ゆっくりと過ぎていって、いつか死ぬときに、お前と、あんたとおって良かったわぁって言うて死んでいく
そんなもんが、たまらんぐらいよかったりするもんなんちゃうんか
お前が去っていくとき、何でか、ありがとう言うてやられんかった
いっぱい色んなもんもろて、形やあらへん、もっともっと、弱くて小さくて、すぐ壊れるもんやけど、いっぱいもろたのに
ありがとう言うてやられんかった事、ほんまにすまんと思てる
せやけど、カッコつけて幸せなりやとはよう言えんかった。
いつか笑いあえたらええなぁなんて、ようカッコつけれんかった。
俺は弱いやつや、強いあんたが好きやゆうけど、お前がそういう弱い部分支えてくれ
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