それぞれの空/黒ヱ
 
暈けきった滲む あなたの影
それでも忘れる事もなく
蒼い空に また跳ねる


昔より 信頼して
今ほど 愛していたと
心は鳴く

掴んでは結ぶ
緑道の名残が 確かに見える

見上げた空 同じものなのに
歩く 続いた道は違っている
残心のまま

「繋がっていて」

「あぁ また 零しそうになる」
何も知れない同士
「ねぇ あなたは何をしているの」

枝を伸ばし 葉は空の星を掴む
先に憩いの人を見つけ
そこを 花を咲かす寄り木として欲しい

止まず萌える芽 約束を忘れず
いつか咲かせる 幸せの時を
そう 確かなものとして


解れた糸の 先
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