【さくらの ゆくえ  その二 桜陰編】 三篇/るるりら
 




      自転車は走る 葉桜の路を
      葉桜の好きな 少女に逢うため

      道も石畳もピンクに 萌え出ずる漣

      「もっと 散ると いいのに」


      まちあわせは あの桜の木

      薄く緑に透ける陰








【成長を見守る春】
サクラ サクの電報を心待ちにしてたのだよと言っていたのは お婆さま世代
サイタ サイタとウタウ そのあとに桜がつづくのは 桜世代
サイタ サイタとウタウ そのあとにチューリップがつづくならチューリップ世代             
 
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(22)