戯曲(習作つづき8)/星☆風馬
 
求めつづけた。客はみんな真奈のとりこになった。だがあいつが何を求めているのか、おれにも、他の客たちにも見当もつかなかった。紗倉真奈の体は月の光に照らされて蒼白く光っていたよ。あの体はきっと幻で、彼女の本体なんていうものが本当にあるのかないのか、みな満足して帰るのだが、何か別の世界に生きているようだったよ、紗倉真奈は。一体おれは誰とセックスしているんだろう。一体誰にこのおれはなめられているのか、真奈を買った本人にさえ、わからないんだ」
奈津 「お母さんはまだ仕事をつづけている、、、」
せむし「おれたちは王様だった。ぜんぜんうだつのあがらない見るからにパッとしない、おれのようなインポテンツの客でさ
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