戯曲(習作つづき8)/星☆風馬
だっていやしない。あそこをなめ、あそこに入れられても、おれたちは単なる客でしかなかった。金を用意したのはおれだけじゃない。だが、彼女は動かなかった。逃げようと誘った奴もいる。だが、彼女は相手にもしなかった。」
奈津 「お母さんはまだその仕事を続けているのでしょうか」
せむし「今でも続けているだろうよ、奈津さん。あそこをなめ、あそこにぶち込まれても、男のために、客のために、抱かれる女の仕事を」
父 「何言ってるんだ、紗倉真奈はもう死んでいないんだぞ!」
せむし「死んでなんかいない。紗倉真奈の体は生きてるときさえすでに幻だった。使い古してヨレヨレになったボロ雑巾みたいになっても客は真奈を求め
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