多分、これで 最後/赤青黄
歩道の
白いラインは
ただ闇雲に立つ
男の後姿を憎んでいた
日が差し
いつしか今日は半分終わり
午後になる
交通整理に男は忙しかった
男には似つかわしい誘導灯を振りかざし
アリを二食パンの所から巣まで誘導しているのだ
日差しは暑く
男の汗が地面にたれるたび
それらがありの進路を塞いでいることを知らぬまま
男はただ闇雲に道路整備を延々とこなし続けていた
街頭は赤を灯してした
光が白で無くなったとき
白が世界から消失するように
黒もまた黒ではなく
赤黒かった
誘導灯も赤
信号機も赤
ガードーレールも赤
で
赤ばっ
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