ふたり分。/元親 ミッド
ンティークチェアーに腰掛けると
店主が現れ、メニューを手渡された。
メニューを僕にも見えるようにふたりの間にかざして
彼女はメニューを眺める。
彼女の目は、らんらんと輝いていた。
「色々あるねぇ」と悩む僕。
これにしなよと、決めてしまう彼女。
これって男としてどうよ?
優柔不断で、ダメなんじゃん?
僕はそう思っていたけれど
彼女は一向に気にしてない様子だった。
たぶん、性格を見抜かれているんだろうな。
料理を待っている間、先に出されたハーブティーを頂く。
僕らは、暖炉の赤外線に照らされながら
燃える
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