ふたり分。/元親 ミッド
 
える薪が炎の中で輝きを放つのを

暫く黙って眺めていたんだ。

「きれいだねぇ」と僕が呟くと

そうねぇ、と彼女は相槌をうった。

「あったかいねぇ」と更に僕が続けると

うん、すっごく幸せ。と彼女は言った。



「お待たせしました」と店主が料理を運んできた。



いただきます!彼女はそう言うや否や

一口料理を口に運び、美味しい!!と絶賛した。

僕は、料理を口にする前に

ビールのボトルを傾けて喉を潤した。

暖炉の赤外線に暖められて、ちょっと火照った喉に

冷たいビールが流し込まれる。美味しい。

「冬のビールもありだなぁ」と言
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