ある時友達が欲しいなら、と言われた/すみたに
、ベンチ、
一人で座っていた、隣に影が飛んできた、
ポイ捨てされたビニル袋が雲となって、空を漂っている。
地下奥の泥池のほとりでは、
風が、
赤色を添えられた茂みに、横たわる死体の温もり
に頬を付けて、安らいでいる。
殺してほしい、喉は絞られ、紫色の舌は膨張した。
元栓は開かれ、錆色の水は徐々に溢れだす。
穏やかでない、
野良猫の牙がいつもより、
白く、白く、白く、白く、白く、白く、白く、白く、白く、
――そのうち抜け落ちて黒い。
長く見つめて
いた。眼が、乾いた。
その後、声を掛けられて、わたしは立ち止まる
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