おおきな樽の小部屋にて/すみたに
止と……
どこか遠くでおきた爆発事故に
わたしは寒気を肌で感じた
ごつごつした岩の切っ先で
顔をなぞられる気分
これで今日はもう望みなし
動けないのは前だけでない
ここに呆然と立ち止まるしかない
こんな長大な列、引き返しも出来ない
それでもわたしは約束守りたい
待っているのはわたしではなくあなた
だから望むなら歩けばいい
急ぐなら自分の足で急げばいい
車を降りて、
いったい歩いて到着できるのか? ――
そんなこと 聞くなら勝手に待っていろ
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