ダイアリー/itukamitaniji
 
ように
書き続けた たくさんの強い意志を込めた言葉を
丁寧に丁寧にと 優しくて温かい丸文字で

君の物語を分けてもらって
それが僕の物語になる



喜び悲しみ罵りも 全部繋がって長い物語になった
ついに最後の僕の体に 君はいつもの丸文字で
最後の物語を刻んで 僕を小さな箱の中に入れた
そして大きな木の下に そっと僕を埋めた

10年後の春の日にまた
会いに来ると君は言って

そして僕は長い長い 眠りについた
真っ暗で冷たい土の下でも 全然平気だよ
君がくれた物語を 大切に大切にしまって
君にまた会える日を ずっと待ち続けた








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