世界が私のものだったころ/由比良 倖
 
反応が遅いのくらい知ってるよでも出来るなら無反応でいたい


なにかしら生きてるんだけどなにかしら泣きそうになる倍の薬を飲む


素で変な奴とか思われたく無いし飲んだことにして死ぬほど冷めてる


もうここにいられない でもこれだけ書いときたくってさ
「Hello, I love you.」


立ちくらみを死と仮定して遺言に付記する言葉「誰も責めないで」


指切りの君の小指が永遠で僕にはもう未来はいらない


君がいて君がいなくてそれだけがずっと気がかり平和なんかより


負の数が右心房に溜まっててテロを起こすのに理由が要らない


恋じゃない
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