世界が私のものだったころ/由比良 倖
ないなんて言い訳捨てちゃえよ恋の定義も知らないくせに
モノクロのフィルムに色を塗りたくるこの頃夢がよく燃えるんだ
パンプキン・シードが鳥の餌なんてなんか私に相応しくない?
西瓜割りなんてしたこと無いけれど割れた西瓜の味は知ってる
目の前にある円形に入ろうか外にいようかずっと迷ってる
特別な日に特別はいらない平凡な日に血を流していたい
ハロー宇宙 手紙書くからその間だけ永遠に美しくいてよ
せん妄的に夜をひびく場所を(さらさら)と呼ぼう 古代の約束
今一瞬ヴィシャスが死んだ気がしたよあやうくあと追うところだったよ
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