ひとつの場所へ/empty
 
イマージュ

炸裂する冥府

あなたのいない墓地

境界はない

どこにも

真っ暗な夢のなかに堕ちていき

それでもどこか赤い

夢の規約を切り取った

微笑は切り取られた夢のなかに

漣のように伝播


水がしたたっている

あなたの眼と

口蓋に

したしたと

堕ちている


永遠が声を出す



夢を超えた夢

幾重にも折りたたまれた現実を

濾過して



漣にも似た記憶をつくる


でも、


まだ。




夢は終わっていない。



どこかであなたがささやく

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