乖離/summer/empty
 
意味する無数の記憶を放散させる
そうして死を発散させている体液を蕩かす/


存在はそういったすべてに塗り分けられていく
熱く滾った視界
それ以外にはなにも、いらない


なにもない場所から
無限の混乱と擾乱を一心に生み出していく夏は蛇行するようにうねる
それは入道雲のように
或いはわたしの生を惑溺させる意味の樹海として述懐される/

それも意味の変えられない死の手先がひらひらと虚空を舞い

旋回している死骸
潰れた鳩の
濁った眼に青空が映る
鈍く
そこには饐えた色もない
懐かしい光景があるだけだ
生まれて初めて見た光景のような



充溢してい
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