ふるさとを滅ぼされた難民、、、言葉の生まれる原風景へ(批評祭参加作)/石川和広
 
はずも無い。何度も面接したのだが、顰蹙を買ったり、そんなことでは、社会に出れんぞと今は燃えた中座のもぎりの面接のとき、説教されたことも覚えている。たぶん、予感としては、ダメ人間になるための修行だったのだが。
家にいるのも怖くて、図書館で、ボーっとしたりして、その時、メモ帳3冊分に、哲学、エッセイ、自然科学、音楽批評、小説、文明論、子供の本、働く事への逃避と圧力の観念が、もう充ち満ちて、いつも忙しく、仕事どころではないぜい沢者だった.。

三日で陰気な海遊館の中でなく、外回りの清掃バイトを辞めたとき、親に告げず、なぜか、吉本隆明(詩人、批評家)の文句、「ぼくが真実を告げると、世界は崩壊する」(
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