【批評祭参加作品】 なにも変わらなかった/アンテ
 
になって歩くクラスメート、が鮮明すぎて、息が詰まった。きっと、苦痛なだけのシーンならいくらでも作り上げられると思う。でも、それはリアルじゃない。
 正直、きつかった。現実感、という感覚において。
 ぼくには、こんな風に、ボギー大佐のマーチを最後に持ってくることはできない。クラスメートは最初から教室にさえいない。最初から、教室を出ていってしまった存在だ。無言で立っているだけの先生。
 哀しすぎる。って思った。でも、それはぼくがまだ、どこかに救いを持っているからなのだろうか。救い。いやな言葉だ。
 苦しみを比較する言葉。
 生半可に、学校や先生やクラスメートを詩の題材にすべきではないのだろう
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