どんどん/らいみ
 
えて、
これ以上、歩けないなと思いました。
ただゆっくりとくねった道が続くだけで、
行き止まりなのか、どこかにつながっているかもわからない。

あーあ。
もう夜になる。
これじゃ、戻るしかないでしょ?
だからどんどん戻りました。
歩き始めた所まで。
ただひたすらどんどんと。
そうしないと眠る場所も見つけられないし、
どうしていいかわからないから。

やっとホームにたどりついて、
温かいお湯につかり、温かい物にありついて、
温かい布団にくるまりました。

そして眼を閉じると…。
頭の中でさっきの道をどんどん上っているんです。
今日見た光景が先にどんどん続いてい
[次のページ]
戻る   Point(1)